2009年 11月 30日
バリアフリー上映会『ゆずり葉』を観てきました。
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聴覚障がいのある方は、洋画は観る事は出来るのですが、
邦画はなかなか観ることができません。
なぜでしょうか?
字幕があるかないかの違いです。
『バベルの塔』の時もそうでしたが、
邦画に字幕をつけようという運動もあります。
では、目の見えない方はどうやって映画をみるのでしょうか?
今回の映画『ゆずり葉』は、バリアフリー上映会でした。
ろう者の方々のお話ですが、
手話のわからない方は→映像と音と字幕で
耳の聞こえない方は→映像と手話と字幕で
目の見えない方は→音声ガイドで
という上映会です。
基本は、手話での会話がほとんどなので、字幕はついていますが、
目の見えない方は、そのままだと観る事ができません。
そこで、視覚障がいのある方もみられるように、
音声ガイド付きでFM受信機を借りて、見る事ができるのです。
音声ガイドは、ただ会話の吹き替えをするのではなく、
状況も伝えないと伝わらないので、
「急な坂を自転車で登っている」「ドアをたたく音」
などの音声ガイドが入っています。
私もいい機会なので、FM受信機が余っていればお借りしたい旨を伝えて、
借りる事ができました。
色々な立場になっていろいろと試してみました。
□音声ガイドがないと…
→部屋のシーン等では、ほとんど音がないまま手話で会話が進みます。
□手話がわかると…
→字幕と自分の思っていた訳とは少しちがったりして面白いです。
□音声ガイドで聞いていると…
→病院のシーン「国立〜 病院」等、観ただけではわからない
詳しい説明が入っていたりします。
映画っていろいろな見方(聞き方?)があるのだなぁと改めて考えさせられました。
資金の問題で全ての作品をバリアフリーにするのは難しいというのが
現状のようですが、色々な選択肢があっても良いはずですよね。娯楽なんですから。
会場では何人かUD関連の友人ともお会い出来ました。
たまたま、目の見えない方と席が隣だったのですが、号泣されていました。
お話を聞くと、自分の境遇と重なって押さえきれなかったと聞いて、
目頭が熱くなりました。
会場には監督や主演俳優の方や、
『おと・な・り』の監督、脚本の方々も来場されていて、豪華キャストでした。
『おと・な・り』も、「おと」に関して感覚的な部分を思い出させてくれて、
とても好きな映画です。撮影で使われているアパートも素敵です。
『ゆずり葉』のHPを見ると、なんとなく難しそうなイメージがしてしまうのですが、
そんなことはなく、笑い有り、感動有り、多くの気づきあり。
で、是非多くの方に観てもらいたい映画だなと思いました。
手話の勉強にも最適!?
下記、上映スケジュールです。
ゆずり葉上映スケジュール
秋深まる今日この頃。
これから現場!ふぁいと。
by iso-mai
| 2009-11-30 12:29
| UD